院長ブログ

【抗血栓薬と鼻出血】耳鼻科専門医と主治医との連携の必要性

心房細動、人工弁置換術後、冠動脈ステント術後などの理由で、抗凝固薬や抗血小板薬などの「抗血栓薬」を内服されている方が増えています。

抗血栓薬は、脳梗塞、心筋梗塞、血栓症などを予防するために非常に大切なお薬です。一方で、血液を固まりにくくする作用があるため、鼻出血を含め、さまざまな出血が起こりやすくなることがあります。

実際に、「時々鼻血が出るが、どうしたらよいかわからない」「耳鼻科で止血はしてもらったが、また繰り返してしまう」とお困りの方もいらっしゃいます。

繰り返す鼻出血については、耳鼻科の専門の先生に診ていただくことで、出血しやすい部位の確認や、必要に応じた予防的な処置を行える可能性があります。適切な処置により、その後の鼻出血の不安が軽減されることもあります。

ただし、耳鼻科での処置にも一定のリスクはあります。また、抗血栓薬は患者さんにとって重要な治療薬であり、自己判断で中止したり、減量したりすることは危険です。

そのため、まずは抗血栓薬を処方している主治医にご相談ください。

主治医に、
「なぜ抗血栓薬が必要なのか」
「ご自身にとって、どの程度大切なお薬なのか」
「鼻出血が繰り返される場合、耳鼻科での処置を検討してよいか」
を確認していただくことが大切です。

そのうえで、繰り返す鼻出血を改善したいというご希望がある場合には、主治医から耳鼻科の先生へ正式な紹介状を書いていただくことをお勧めしています。

抗血栓薬を処方している主治医と、鼻出血を診療する耳鼻科専門医が連携することで、安全性に配慮しながら、鼻出血の悩みを改善できる可能性があります。

執筆者
院長 宮本貴庸
武蔵野赤十字病院循環器科 部長
東京医科歯科大学医学部 臨床講師
武蔵野赤十字病院総合診療科 部長
東京都教職員互助会 三楽病院循環器内科 部長
武蔵野赤十字病院循環器内科非常勤医(水曜日)として勤務中