それぞれの症状について

息切れ

息切れとは?
多様な原因で生じる症状です。安静でも息切れが出現するのか?労作で出現するものなのか?が大切です。息切れが、安静でも出現していたり、夜間に起坐呼吸になる状態は、重症と思われます。痰を伴う場合、肺炎や気管支炎を疑います。動悸や胸痛を伴う場合、心蔵病・血管病を疑います。夜間の呼吸困難は心不全を示唆します。歩行での息切れは、閉塞性肺疾患などでも認められます。息切れとともに手がしびれる場合には、過換気に関連している場合があります。
原因
気道閉塞、心血管系疾患、肺疾患、神経筋疾患、代謝性・全身性、心因性が原因として考えられます。頻度的には、心蔵病・血管病と肺疾患が多い印象です。
心蔵病・血管病
心不全、心タンポナーデ、急性心筋梗塞、不整脈、肺動脈血栓塞栓症を想起します。
肺疾患
嚥下性肺炎、気管支喘息、閉塞性肺疾患、肺炎、気胸、胸水、ARDS、毒物吸引を想起します。
他に留意すべき疾患
貧血、甲状腺機能亢進症、敗血症、病的肥満、過換気症候群です。
対応
危険な疾患である心蔵病・血管病と肺疾患を、早期に診断します。その診断に基づき早急に治療をします。もし心蔵病・血管病と肺疾患の緊急疾患が否定されたら、症状の重症度に応じた検査を加えて診断し治療していきます。