一般内科

片頭痛

原因となる病気がないのに、頭痛が起こる「慢性頭痛」の一つに、片頭痛があります。

片頭痛の症状

片頭痛の症状は、強い頭痛が主な症状ですが、それに伴い吐き気や嘔吐、視覚障害などが起こることもあります。これらの症状は数時間から数日間持続することがあり、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。予定していた約束をキャンセルしなければならなくなったり、仕事を休まなければならなくなったりします。

片頭痛の頻度

1961年~2020年の研究で「毎年なんらかの頭痛を経験する人は世界人口の50%以上」との結果がでたそうです。このように大変多くの方が頭痛で悩んでおられますが、医療機関で治療を受けられているのは少ないとの報告もあります。頻回に頭痛があっても、市販用の痛み止めなどを使用して、なんとかしのいでいる方も多いです。頭痛の頻度や重症度から医学的に頭痛の予防薬を使用したほうが良い方でも、予防薬で治療されている方は非常に少ないとされています。

片頭痛の急性期治療と予防治療

片頭痛の治療は、大きく2つに分けられます。頭痛の発症時に痛みを取る治療(急性期治療)と頭痛の発症を予防する治療(予防治療)です。両者をうまく組み合わせて治療することが大切です。

急性期治療は、頭痛発作そのものと同時に起こってくる吐気などを治療します。
予防治療は、月に2回以上の片頭痛発作がある場合、急性期治療のみでは日常生活に支障がある場合や急性期治療薬を使用できない場合におこないます。

片頭痛の重症度を判定し、治療方法を決定するうえで、頭痛の契機、頻度、持続時間の記録が大変有用です。この頭痛の記録によって、明らかな生活上の頭痛の契機が明らかになれば、それらを回避できます。またこのような記録は、予防治療の効果判定にも役立ちます。すなわち、頭痛発作の度に痛み止めを内服するだけではなく、非発作時から予防薬を使用して頭痛を予防し、その事により生活の質を高めることができているかどうか判断することが可能になります。
片頭痛の原因は、様々な説があり一つとは言えないようです。しかしながら近年の治療の進歩により、急性期治療や予防治療の内容も改善されてきております。

当院の対応

当院では、急性期治療、予防治療ともに対応いたします。
総合内科専門医として、新しい予防治療薬のCGRP関連抗体薬なども対応可能です。
何度も頭痛があり「ずっと昔からだから」「いつものことだから」「そのうち治るから」などと、頭痛の度に市販薬で対処をしている方がいらっしゃいます。それでご満足できずお困りのある方は、ご相談いただければと思います。