院長ブログ

健康診断で、尿に蛋白が出てると言われたら?

[2023.06.11]

尿に蛋白が出たら

尿に蛋白が出てるということは、腎臓の機能が低下している可能性があります。腎臓は血液中の老廃物や余分な水分を尿として排出する役割を担っていますが、その際に必要な蛋白質を血液中に残しておく働きもあります。しかし、腎臓の機能が低下すると、蛋白質が尿に漏れ出してしまうことがあります。これを尿蛋白と呼びます。

尿蛋白とは?

尿蛋白は、糖尿病や高血圧などの生活習慣病や、腎臓病などの原因で起こることが多いです。また、風邪や熱などの感染症や、過度な運動やストレスなどの一過性の要因で起こることもあります。尿蛋白は自覚症状がないことが多いので、気づかないまま放置してしまうと、腎臓の機能がさらに低下して、最終的には透析や移植が必要になる危険性があります。

健康診断で尿蛋白が出た場合

健康診断で、尿に蛋白が出てると言われたら、まずはその原因を調べる必要があります。そのためには、医師の診察を受けて、血液検査や尿検査などの詳細な検査を行う必要があります。また、自宅で尿蛋白のチェックをすることもできます。市販の尿検査紙を使って、自分の尿に蛋白が含まれているかどうかを確認することができます。ただし、この方法はあくまで目安であり、正確な診断は医師に任せるべきです。

尿蛋白の治療法

尿蛋白の原因が判明したら、その原因に応じて治療を行います。生活習慣病や腎臓病などの場合は、薬物治療や食事療法などを行います。一過性の要因の場合は、安静にして体調を整えることが大切です。いずれにしても、定期的に尿蛋白の検査を受けて、腎臓の機能をモニタリングすることが必要です。

まとめ

健康診断で、尿に蛋白が出てると言われたら、決してあわてずに落ち着いて対処することが大切です。早期発見・早期治療で、腎臓の機能を守りましょう。

執筆者
院長 宮本貴庸
山形大学医学部 卒業
武蔵野赤十字病院循環器科 部長
東京医科歯科大学医学部 臨床講師
武蔵野赤十字病院総合診療科 部長
東京都教職員互助会 三楽病院循環器内科 部長
武蔵野赤十字病院循環器内科非常勤医(水曜日)として勤務中